 | 奥田のコラム(NO130) 第27回NAHAマラソンと第65回福岡国際マラソン | ( 2011/12/09 ) |          |  2011年12月4日(日)は、上記のマラソンが同じ時間帯と重なり、マラソンファンの私にとっては、両方の応援におおわらわの一日となりました。今年はそのどちらのマラソンも深く印象に残る感動のマラソンとなりましたので、コラムに残しておこうと思います。
〈第27回NAHAマラソン〉
NAHAマラソンがスタートして今年で27回という歴史が積み重なっている事に、私は深い感慨を覚えるのです。実は私はこの大会の第1回から、幾分のご縁をいただいていて、その後のNAHAマラソンを通して、たくさんの大きな人生勉強をさせていただいた事に感謝をしております。 NAHAマラソンを企画したのは、沖縄海洋博覧会の頃、或る旅行社の沖縄支店長として勤務に携わっていた人物でした。その時の事はどこかのコラムに書いたような気がしますのでここでは省略しますが、第1回大会の時は、とにかく一人でも多くの人に参加してもらう為に、私達も人集めに奔走した覚えがあります。
第1回大会は,現在の福州園がある久米通りからのスタートでした。参加者数は2000〜2500人位であったと思いますが、私もその時はただ単に参加人数を一人でも増やす為の要因として参加したのでした。20キロ地点までは歯を食いしばりながら、何とか辿り着いたのですが、気が付いてみると足はマメだらけ、太ももは半ズボンの摩擦で血だらけという無残なリタイア―であった事が、今もはっきりと記憶の中に残っております。
その後の私は、10年程マラソン人生に没頭する日々を送ることになったのですが、(コラムNO119,120,121に記載)マラソンから学んだことは、マラソンはまさに人生そのものという教訓でした。マラソンは走った人でなければ、その苦しみや、完走の喜びは解らないと思います。 どんな形であれ、マラソンを完走した人に、私は心からの敬意を示したいのです。
今回、第27回大会で、強く印象に残った事は、3月の東日本大震災に遭われた東北の方々が、沖縄から支援をいただいたお礼にと、多数参加して下さった事。そしてNAHAマラソンで、再びまた「東北ガンバレ!!」の大声援を受け、更なる復興の力が湧いてきたというお話でした。今年のNAHAマラソンは、まさに「東北ガンバレ!!」の大会であったのかも知れません。
第27回NAHAマラソンにエントリーした人数は23,933人との事です。初回と比べると、まるで隔世の感があります。それぞれの参加者には、失敗も成功も含めてそれぞれの思い出が、体に染みついた事と思います。それら体に染みついた思い出が、これからのそれぞれの人生の糧となって下さる事を願うばかりです。
* 私事ですが、この日に63歳の誕生日を迎えた義弟も、東京から一人で参加して、大苦戦の末に何とか5回目の連続完走を果たしてくれました。63歳のフルマラソン完走は、想像を超えるものがあると、私は自らの体験を通して理解できるのです。 マラソンは誰の為のものでもありません。63歳のフルマラソン完走は、まさに、自分自身に捧げる、自らの最大のご褒美だと思います。おめでとう63歳です!!。
〈第65回福岡国際マラソン〉
今年の福岡国際マラソンは、来年のロンドン五輪代表選考会を兼ねた大会であった事。そして突如として出現したあの¨公務員ランナー¨川内 優輝選手と、箱根マラソンの¨山の神¨と威名をとる今井 直人選手の熱戦に、日本中のマラソンファンが釘付けになった大会でした。大会の中味は、一位も二位もケニア出身の選手にさらわれましたが、それとは全く別に、公務員ランナーと山の神ランナーの戦いぶりは強烈な印象を与えてくれました。
山の神選手には申し訳ない気がするのですが、あの日の福岡マラソンは、世の中の大多数が、公務員ランナーを応援せざるを得ない雰囲気に包まれていたように思えます。 公務員ランナーの一途なマラソンへの熱い思い、そしていつ倒れてもおかしくない全力疾走ぶりには、見る人の心をとらえて離さない魅力が溢れていました。彼がゴールインした時は、マラソン慣れしている私の目にも、涙がこみ上げておりました。 公務員ランナーの次のレースが、もう今から楽しみでなりません。
惜しくも敗れた山の神ランナー、今井 直人選手には、まだまだ十分な若さと素質と実力と、それに恵まれた環境が備わっているのですから、必ずや近い将来、日本一の選手になる日が来るものと確信します。 二人のおかげで、日本の男子マラソンが本当に楽しくなりました。両者が切磋琢磨して競い合い、日本のマラソン界を、世界にとどろかせて欲しいと期待したいものです。 公務員ランナー川内 優輝選手、山の神ランナー今井 直人選手、第65回福岡国際マラソンの激走、本当に有難う!!。 (2011.12.7日の記) 写真上:第27回那覇マラソン風景(琉球新報社) 写真中:福岡国際マラソン川内選手の力走(スポニチ) 写真下:63歳・那覇マラソン完走記念写真(義弟) | |  |