| 奧田のコラム(NO89) 21世紀養生塾沖縄特別研修会(2010・6・13) | ( 2010/06/23 ) | | 天下の名医として大勢の人達から慕われる帯津良一先生をお迎えしての、沖縄健康講演会は今回で14回目となりました。これまでは塾生と一般のお客様を対象とした講演会でしたが、今回は、帯津先生に特別の思いを抱く、21世紀養生塾沖縄の塾生だけを対象にした、60名限定の特別研修会という事になりました。 今回の会場は、ホテル日航那覇グランドキャッスルの守礼の間という豪華版。昼食を交えた懇親会を挟んで、午前の部、午後の部を併せると、5時間あまりに亘って帯津先生を共有できたのですから、これはまさに沖縄ならではのラッキーです。帯津先生には心からの感謝を申し上げねばなりません。私の記憶を辿りながら、帯津先生の大まかな講演内容をご報告しようと思います。
(T)午前の講演会:「沖縄養生塾生への提言」 ・「21世紀養生塾」をスタートさせてから、今年の5月で10周年を迎えることとなりました。現在は川越市にある帯津三敬病院を中心に、北は北海道札幌から南は沖縄・宮古島まで15箇所にそれぞれの支部が誕生し、今年中にはあと2箇所が誕生しそうな気配です。 実質的にはこの沖縄養生塾が第一番目に名乗りを上げた記念すべき支部であります。
・「21世紀養生塾」を思いついた理由は、一つには自分の目指すホリスティック医学(人間の心と身体と命をまるごと捉える医療)を目指し、それを成就させる為には病院だけに留まっていてはとても実現不可能である事。そしてもう一つの理由は、W養生Wこそが人生の要であって、昔は養生といえば身体をいたわって天寿を全うするといった守りの養生でしたが、21世紀の養生は積極的に、自らの意志で自らの生命のエネルギーを高めていくべきで、病院から一歩外に足を踏み出し、その実現に貢献できる人を一人でも多く輩出していきたいと思ったのです。
・西洋医学は人間の身体を治すのが主目的、東洋医学は人間の身体に宿る心の癒しが主流、実はその両方が人間には必要なのです。私は敬愛してやまない故楊名時先生の太極拳と、呼吸法に主眼を置いたW気功の世界Wにホリスティック医学の重要性を見出しているのです。気功の世界に優劣は無く、自分に合った好きなものを見つけて楽しくやれば、それがその人にとって一番いい気功なのです。気功はWあわもりWをねかせるように、長〜く続ける事が大事なのです。
・元気のもとはWときめきWにあるのです。ときめきこそが人生の要諦なのです。私のときめきはW青雲の志WとW朝の気功と夜の酒Wです。食養についてはあまり神経質になり過ぎないで、旬のものを中心に、食べたい物をときめきの心で食べる事が一番元気になれるのです。但し、ある程度の質と量のコントロールは自覚しなければなりません。
・お酒の島として有名な沖縄県の宮古島は、ガンマーGTPの数値が全国のトップだそうですが、其の事さえも大らかに笑い飛ばせるぐらい宮古島の人達は明るいのです。そのぐらいの明るさが大事な元気の要素でもあるのです。 私のGTPは200です。肝機能を心配して私の病院を訪ねる人達に私の数値を告げると、誰もが大安心の笑顔で帰っていかれます。ですから私はそう簡単にこの数値を下げる訳にはいかないのです(大笑い・・・)。
・心配ばかりで生きながらえる人生よりも、ときめきに生きて、ときめきの途中でばったりの人生を私は願っております。私の理想は、病院の廊下で看護婦さんに抱きかかえられながら逝くか、お気に入りの呑み屋さんから一歩出たところでばったりが一番の理想と思っているのです(大笑い・・・)。
・現時点でのガン患者は約380万人、2015年には500万人を超えるであろうと言われています。ガン克服にとって最も大事な事は、ガンからの不安を取り除く事とされています。上海には有名なWガン倶楽部Wという10,000人程の組織がありますが、そこでの結論も不安感が一番ガンに良くない、という事になっているそうです。ガンの不安を取り除く為には、自らの心を攻めの養生に向ける事が大事です。攻めの養生の最たるものの一つに私は気功をお薦めしたいのです。サイモントン博士のガンのイメージ療法はあまりに有名です。
・人間、若いうちは立身出世を目指すのも良いのですが、立身出世の本来の意味はW徳を積んで聖賢の人になるW事です。聖賢の人とは、自己を生かして人のお役に立てる人間という事でしょう。人間50歳を過ぎたら、出来るだけ競争の原理から離れて、本来の自己を生きるべきでしょう。本来の自己を生きる為には、生涯をかけてW青雲の志Wに立ち向かえるだけの生命のエネルギーを高め続けなければなりません。 それには気功的人生を生きる事が良いと私は考えます。気功的人生とは虚空と一体感を持てる人生という事です。虚空こそは万物の根源の故郷なのです。
(U)昼食懇親会と楊名時太極拳の勇姿 この日の昼食会は決められた席は無く、誰がどこに座ってもよいのです。帯津先生もその中のどこかに座られたのですが、大方の塾生達は早々に食事を済ませて、帯津先生との写真に収まる事に精を出しておられたようです。 食事が一段落したところでステージには大きなスクリーンが下りて来て、そこには日本における太極拳の父といわれた故楊名時先生の太極拳を舞う姿が映し出されました。あまりの素晴らしさに会場は暫らくはシーンと静まり返り、感動の中に浸っておりました。私はそのスクリーンに映った楊名時先生の太極拳を初めて目にした時からその魅力に魂を奪われ、遅ればせながらも太極拳人生を歩み始めたのでした。今から8年ほど前の事です。私は楊名時先生を太極拳の神様と思っているのです。
(V)午後のミーティングと新呼吸法「時空」 帯津先生を囲んでの午後のミーティングは、会場の中から急遽、まじめ人間の代表として玉城康雄さん(沖縄国際大学名誉教授)と、おもしろ人間を代表して大城孝心さん(沖縄バス会長)のお二人にステージに上がっていただき、 様々なお話に花を咲かせていただきました。難しいところでは、「生と死について」、「悲しみと希望の人生」、「自然治癒力と本願の場」、「本願と慈悲について」等々。面白くて思わず私の目が輝いたのは「快楽と健康」、「老いらくの恋と長寿人生」で、ピカソやハイネマンやゲーテなどの実例が語られた事でした。 最後は帯津先生考案による新呼吸法「時空」を参加者全員で実演して、気持ちの良い幕切れとなりました。帯津先生、玉城先生、大城先輩、それに出席をいただいた60名の沖縄養生塾生の皆さん、誠に、誠に有難うございました。また来年、是非ともこの続きをやりたいものですね。 (2010・6・20の記) 写真上:午前の部「基調講演」風景 写真中:昼食後「楊名時先生の太極拳」の映像 写真下:午後の部・新呼吸法「時空」の実演風景 | | |