| 奧田のコラム(NO106) 東日本大震災と福島原発事故 | ( 2011/03/24 ) | | (1)東日本大震災 東日本を襲った大地震と大津波の日から2週間がたちました。死者行方不明の数は27,000人と報じられています。何という痛ましい出来事でしょう。亡くなられた方々の殆どはあの大津波の濁流に呑み込まれて、どんなにか苦しい思いをされたに違いありません。不明者の数はまだ大幅に増えるとの事です。犠牲者の数が増える度に心の中で深く手を 合わせる日が続くのです。
東日本大震災の日から一週間後には,NHK以外の民放テレビでは、いっせにお笑い番組が復活しておりました。私はいまだにまだ一瞬たりともそれらの番組にチャンネルを合わせる事が出来ません。
東京都知事の「天罰」発言にはあきれて言葉もありません.ケビン・メア元在沖米総領事の「沖縄人はゆすりの名人」発言をはるかに凌ぐ低次元の発言としか言いようがありません。後日の記者会見で「日本人のW我欲Wに対する天罰」と改めたそうですが、我欲にしがみついているのは当の本人と、この国難を機に一儲けをたくらむ人種とスーパーに群がる買占め族かも知れません。これらの我欲者にはいつか本物の天罰が下るに違いありません。
春の選抜高校野球が始まりました。高校野球は球児たちの魂がぶつかり合うスポーツの祭典です。今大会の選手宣誓をした岡山聖志学園の野山主将の言葉に胸を打たれました。 『私たちは16年前、阪神淡路大震災の年に生まれました。今、東日本大震災で多くの尊い命が奪われて、私たちの心は哀しい気持ちで一杯です。生かされている命に感謝し全身全霊で、正々堂々とプレーすることを誓います。』 私は今大会だけは東北陣を最優先に応援せねばならないと思っているところです。
プロ野球の開幕宣言のお粗末さにもあきれ返ってしまいます。大震災による電力不足に、やっとの命をつないでいる人が何十万人もいるというのに、ナイター戦を決行し、そこで儲けた一部を寄付すればよいというオーナーたちの姿勢には、憤りを覚えずにはいられません。日本の球界をリードすべき巨人軍に、一番その傾向が強く見られるのだそうですから本当にがっかりです。私はもう日本のプロ野球は観ないことにしようと思うのです。
(2)福島原発事故 東日本大震災の直後、アメリカに住む息子から心配の電話がありました。「東北地方は大変な事になっているけど、沖縄は何も無かった」と伝えると安心して電話を切ったのですが、後日、福島原発事故のニュースが報道され始めると、何度も大心配の電話がかかってくるのです。どうやらアメリカでは、この原発事故で日本が沈没するかもしれないぐらいの報道がなされている様子なのです。 そう言われて見れば、日本とアメリカでは原発事故の評価がまるで違うような気がしてなりません。原発事故発生の直後、日本政府が発表した避難の範囲は3キロ→10キロ→20キロ→そしてやっと30キロに拡げた感がするのに対し、アメリカの発表は、日本が10キロでもたもたしていた頃に、いきなり80キロ圏外の避難を勧告したのでした。いささかオーバーな気がしたのですが、その後に仏、英、豪、韓国などがアメリカ以上の発言をしたのですから、これはただ事ではないという思いに変わったのです。
関東以北の野菜の出荷にストップがかかるようになりました。北陸の海の幸にも影響が出そうな気配です。首都圏の水道も怪しくなってきているようです。もしかして本当に大問題に発展するかも知れません。 今回の福島原発事故は断じて天災ではないのです。人災そのものです。 長年に渡る人間のおごりとこれまでの行政の判断の甘さが、ここにきてこんな大事を引き起こす事になったのではないでしょうか。これから先どんな時代になろうとも、人間が天(大自然)を越えて地球を支配できる事などあり得ないのです。天をあなどってはならないのです。天をあなどる人類に永遠の繁栄などあろう筈もないのです。人間よ奢ることなかれ!!。人間よ大自然に帰れ!!。と私も叫びたいのです。 (2011・3・24の記) 写真上:東日本大震災後の惨状(サンデー毎日より) 写真中:東日本大震災後の祈り(琉球新報より) 写真下:春の高校野球大会開幕(日刊スポーツより) | | |