辺野古基地建設反対沖縄県民大会 辺野古新基地建設反対の先頭に立つ翁長沖縄県知事 学生代表:古堅智美さん ジャーナリストの鳥越俊一郎さん 映画監督のオリバー・ストーンさん 白梅同窓会会長の中山きくさん | 一週間前の沖縄(5月17日)は、雲ひとつない快晴でしたが、気温は30度を超える猛暑の一日でした。この日沖縄では、『戦後70年・止めよう辺野古新基地沖縄大会』が開催され、約40,000人もの人達が会場となった沖縄セルラースタジアムを埋め尽くし、あまりに不条理な日本政府の¨辺野古新基地建設¨に最大級のNO!!をつきつけた歴史的な一日であったと私は思います。
私は沖縄にご縁をいただいて40年を越えました。私はなるだけ政治事には関わりたくない部類の人間ですが、この日ばかりは何としても会場に足を運ばねば、沖縄でお世話になった40数年のご恩に申し訳がたたない気がして、78歳の老体に鞭打って参加したのでした。
会場となったセルラースタジアムは、もの凄い人の数で、私はスタジアムの外野席にわずかな自分の席を見つけるのが精一杯でした。私の身の回りには赤ちゃんを抱いた若いお母さんや、家族と思われる人達や、どうみても私よりも年上と思われるおじい、おばあの姿が至る所に溢れていて、本当に驚きました。 この光景を見るにつけ、ウチナンチュー(沖縄県民)の真の願いは、もうこれ以上沖縄を戦争の島にしないで欲しいとの切実な願いが込められた集会であったに違いありません。沖縄には先の戦争で苦渋をなめ尽くした人達が、まだ沢山おられるのです。
沖縄は戦後70年経った今でも、まだ日本における米軍基地の74%が置かれたままです。その一つの基地が、¨世界一危険¨と言われる普天間飛行場です。日本政府はその普天間飛行場の負担軽減を最大の理由に掲げて、その代わりに今度は天然記念魚のジュゴンの住む、かけがえのない美しい沖縄の海(辺野古)を埋め立て、巨大な新基地建設を強行しているのです。
軍事事情に詳しい人の話によれば、日本政府(安倍首相)の本心は、この辺野古新基地に100機のオスプレイを配置し、¨抑止力¨と言う名のもとに、沖縄を更なる日米防衛の中核基地にしようとしているのだそうです。沖縄県民は今、総力を挙げてこの日本政府のもくろみに立ち上がったのです。
昨年の選挙で、沖縄県民は圧倒的多数で、辺野古基地反対を掲げた翁長雄志さんを知事に選びました。翁長知事は『どんな事があっても、辺野古に基地は造らせない』!!と宣言して日本政府に対峙しております。沖縄県民の大多数が翁長知事と心を一つにしていると思います。私もその一人であり続けねば沖縄県民の資格はないと心に決めております。
5月17日(日)の県民大会壇上で挨拶された方たちの中から、4人のお話を抜粋させていただき、今日のコラムに記しておこうと思います。
(その1) 学生代表:古堅智美さん(沖縄国際大学4年生) 日本政府はもうこれ以上基地で沖縄県民を苦しめ、自然を破壊してまで基地建設をするのを止めて欲しい。この青い空、青い海はアメリカ政府や日本政府、安倍首相のものではなく、私達沖縄のものであります。
(その2) オリバー・ストーンさん(映画監督) 5月17日の抗議行動にあたり、私は皆さんに敬意を抱き、支持を表明します。 あなた達の運動は正当なものだ。「抑止力」の名のもとに建設する巨大基地は一つのウソだ。アメリカ帝国が世界を支配する目標を進める為のもう一つのウソだ。 世界中にはあなた達のように、あらゆる分野で闘っている人達がいる。それは平和と、良識と、美しい世界を守る為の闘いなのだ。
(その3) 鳥越俊太郎さん(ジャーナリスト) 戦後ずっと、私は沖縄の犠牲の上に私達はあるのだと感じ続けていた。その為に私は辺野古新基地建設反対共同代表にさせていただいた。この県民大会が新たな闘いになる事を皆さんと確認したい。辺野古の海に100万人の反対運動の輪を実現させようではありませんか。その位の事をしないと、日本政府の安倍ドルフ独裁政権(ドイツのアドルフ・ヒトラーになぞらえて)を倒す事は出来ないのです。
(その4) 中山きくさん(白梅同窓会会長) 私は70年前、「お国の為」と県民総出で軍事基地づくりをした事が思い出される。その結果、それは抑止力にはならず、むしろ沖縄戦に直結し、かけがえのない多くの命を失い、大切な郷土の自然も文化遺産も全て失いました。戦争は人類にとって最も不幸な、忌むべき事だと思い知らされた。 現日本政府は「国民の命を守る為」と称して、いま辺野古の海に新基地建設を強行に進めている。私は軍事基地は戦争に繋がるばかりか、人権侵害の最たるものである事を、戦争を知らない若い世代に伝えたい。「命どう宝」、武力を伴わない平和が一番だ。 (以上。いずれも琉球新報より) (2015・5・24の記)
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